保育士の経験と資格を生かして障がいのある方をサポート
保育園や幼稚園の先生になりたくて短大へ進み「結婚しても続けられるところ」ということで、先生に紹介され大分県福祉会に入りました。
入社してから、さまざまな施設を経験してきました。明野しいのみ保育園14年、母子生活支援施設 別府厚生館3年、保育園に戻って3年、そしてここ障害者支援施設うえの園で5年目になります。保育の仕事に長く携わってきましたが、母子生活支援施設や障害者支援施設は仕事内容が全く違うんですよ。
今所属しているうえの園は、利用者さんの食事や入浴の介助のほかに、創作活動を企画したり、軽運動のトレーニングをおこなったりしています。
創作活動では、絵を描く、折り紙、ビーズ通し、お面作りなど。軽運動は、トレーニングルームで軽い運動をしています。ほかにも、リサイクル活動があり、空き缶をわけて事業者へ持参し、そのお金でおやつを購入することもあります。
大人相手ではありますが、創作活動などで保育の経験が役立っていますね。たとえば障害の重度によって、できることが変わります。大きいシールは紙からはがせるけど、小さいのはできないといった具合です。子どもも年齢によってできることとできないことがあり、それぞれのレベルに合わせていろいろな活動があるのですが、その知識が応用できているように思います。
短大のときに取得した「レクリエーション・インストラクター」という資格も役に立っています。保育園のときにはあまり活用できませんでしたが、最近になって毎月送られてくる専門誌をあらためて読んでみたら、今の仕事にアレンジできそうなアイデアがたくさんあって。今になって活用できていることに自分でもちょっとびっくりしています。
保育園や母子生活支援施設では、障がいのある人は1人〜2人だけという状況でした。今はみんな障がいのある人ですし、重複障害の方も多くいらっしゃいます。活動するときの言葉がけや支援の仕方が違うので、それぞれに工夫をするようにしています。
さまざまな施設に行くことで違う視点が持てた
福祉会は6つの特性の違う施設があります。保育園は女性ばかりの職場ですし、うえの園や森の木など泊まり勤務のある施設もありますし、それぞれで雰囲気や仕事内容、働き方が変わってきます。同じ法人の組織だけれど、別々な会社くらいの印象を持っている職員も多いかもしれませんね。
私が初めに、明野しいのみ保育園から、別府厚生館に転勤するとなったときは正直、「どうしよう」と不安でいっぱいでした。それと、施設が変わると、同僚のなかで施設でのキャリアは一番下、福祉会のキャリアは上というのもよくあることです。「またイチから」という大変さはありました。ですが、しっかりコミュニケーションができる雰囲気があったで大丈夫でした。
今だから言えることかもしれませんが、私は何度か転勤したことで、たくさんの職員と知り合えて、さまざまな施設に行って、違う視点が持てたように思います。知っている人が増えた今だったら転勤する場合の不安は以前よりは軽減されているかもしれません。
これまでは施設間の行き来があまりなく、職員間の交流もそれほどない状況でした。今では各施設で横の繋がりをつくるための社内報づくりなどが始まっています。
今年は70周年プロジェクトも始まっていて、私もプロジェクトメンバーですが、各施設の職員と定期的に顔を合わせて、共通の話題で話し合いをすることで、より施設間の理解やふだんの業務での交流が活発になるといいなと思います。
夜勤/明け
- 17時 出勤、日誌・引き継ぎの確認、食前服薬介助、配膳
- 18時 食事や服薬の介助、歯みがき支援
- 20時 給水支援、就寝支援
- 0時 見回り
- 2時 見回り
- 4時 見回り
- 6時 起床支援、給水支援
- 7時 食事や服薬の介助、歯みがき支援
- 8時 掃除、記録入力
- 9時 給水支援、全体引き継ぎ
- 10時 退勤
※記載内容は、2022年7月時点のものです。