2024年度採用情報

座談会

佐藤 小乃枝さん

障害児入所施設 清明あけぼの学園

職業指導員/中途/2011年入社

渡辺 志穂さん

障害児入所施設 清明あけぼの学園

保育士/新卒/2003年入社

2

いろんな経験を積んだ職員同士が意見を出し合って、これからの施設をともに考える

6つの施設を運営する大分県福祉会では、ひとつの施設で長く働く人や、いろいろな施設で働く人がいます。ですから「入社歴は長いけれど、施設では新人」という状況も珍しくありません。実際に働く上での先輩後輩の関係や仕事の様子、これからの福祉会について障害児入所施設 清明あけぼの学園に勤める渡辺志穂さんと、佐藤小乃枝さんにお話を聞いてみました。

わからないことは、すぐに“後輩”に相談

渡辺

佐藤さんはいつも一緒に仕事をしているので、知っていると思いますが、あらためて自己紹介します。私は入社して20年目、小さい頃からの夢だった保育士になり明野しいのみ保育園に配属され11年間働きました。その後異動になって障害者支援施設 うえの園に4年間勤務し、今は清明あけぼの学園です。障がいのある子どもたちと一緒に生活しながら、支援しています。清明あけぼの学園での勤務は5年目なので、ここでは佐藤さんの後輩ですね。

佐藤

私は、入社してからずっと清明あけぼの学園で、今年で11年目になります。前職は大分県内のほかの保育園で保育士として働いていましたが、清明あけぼの学園では保育士の資格を活かしながら、2年前から職業指導員の仕事もしています。中・高校生の進路を一緒に考えて、希望の道へ進むためのお手伝いをしたり、実習の支援をしたり、ご家族や児童相談所との調整をおこなったりする業務です。

渡辺

高校3年生の進路については、私と子ども、そして佐藤さんと一緒になって考えていますよね。中学生以上の子どもは、一緒に見ることも多いです。
そもそも、うえの園と清明あけぼの学園は同じ建物にあるので、一緒に仕事をすることがありましたし、清明あけぼの学園に異動してきた当初は、業務でわからないことがあると、ほとんど佐藤さんに聞いていました。子どもの学校関係の話や、児童相談所とどう関わるのかなど。保育園での仕事にはなかった業務がたくさんあって、わからないことばかりでした。
佐藤さんは本当に相談しやすいんです。だから困ったらすぐ、声をかけていました。知識もすごいし、頼りになる後輩です。いつも勉強している印象があります。

佐藤

いやいや、そんなにしてないですよ(笑)

渡辺

わからないことを聞くと、すぐに調べてくれるじゃないですか。手続きの流れや、誰に何を相談するかなど、わかりやすく書いてまとめてくれてもいますよね。とても助かっています。

ちょっとずつ広がっている施設の繋がり

佐藤

私自身忘れっぽいので、引き継ぎのために意識してまとめるようにしているんです。書いたものがあれば、いざという時ぱっと見てわかり、スムーズに行くかなと思って。
法人歴は渡辺さんの方が長くて先輩ですし、子どもへの声かけの仕方など学ばせてもらっています。「そんな言い方あるんだ!」と、よく気付かされるんです。いろいろ経験されているから、引き出しが多いですよね。
私も保育士ですが、保育士の経験が今、活かされてるところってありますか?

渡辺

実はこれまではあまりなかったけれど、今は未就学の小さい子もいるから、やっと保育士の経験を活かせるときがきたと感じています。
清明あけぼの学園は、意見が言いやすい環境ですよね。言っても響かないという人ってたまにいるけど、それだと職員同士の連携が取れなくて大変になります。ここは、何でも言いやすい関係性があります。

佐藤

私はずっとここにいるから、ほかと比べるのが正直難しいんですが。みんなが責任持って仕事していますよね。
大分県福祉会では、法人内のほかの施設と交流する取り組みが始まっていたり、ほかの施設の空いているスペースを清明あけぼの学園の高校生の入所者が、退所後の生活訓練のために使わせてもらったり。施設同士の理解を深め、活かし合うみたいなことがほんとにちょっとですけど、広がってきているのではないかな。

これからは継続的な支援のあり方も考えたい

渡辺

福祉会や清明あけぼの学園の今後について、考える機会は増えましたよね。今年、大分県福祉会は70周年なのですが、記念事業についても職員同士で案を出しあってきました。どうやったらもっと子どもたちを支援できるのかと考えると、やりたいことややらないといけないことも多くて。
そもそも数年前からクローバー(同じ施設に入っている清明あけぼの学園とうえの園を合わせた通称)では、近くの空き地を活用して、新たに生活介護(入浴や食事や生産活動の支援)の場ができないかとか、いろいろな案を話し合っていますよね。

佐藤

私は、清明あけぼの学園を出た子どもたちが就労したり、住んだりする場所が、福祉会の中にあるといいなと考えています。さらに、子どもたちが卒園前に自立した生活をおこなうための実習ができる場にもなるといいですよね。普通高校では、意外と実習ってできないんです。
本当は、もっと卒業後のアフターケアもしたいですね。進む先によっては、子どもたちの特性と方針が合わずにうまくいかないこともあり、もやもやすることもあります。

渡辺

そうですよね。卒園して就労したり、グループホームに行っても、馴染めなかったりすることもある。本人や家族の意志によりますが、そんなときに福祉会で継続的にサポートできる環境が選択肢としてあるといいですよね。

佐藤

本当に。就労継続支援A型やB型でもない、グループホームとも違う、いろんな特性の子が受け入れられる選択肢が地域にあるといいなと思います。今いる子たちが退園してからも、何らかのかたちで支援できたら嬉しいです。

渡辺

男女一緒のフロアだし、お年寄りなのにうえの園は、3階に入所していたり、ハード面でも、前から出ている問題もたくさんあるから、それも何とかしたいところですよね。大分市の中心部に立地しているのは良い点なのですが。

佐藤

現状のマンパワーでどこまで対応できるかだったり、スペースのことは予算の問題もあるからすぐは難しいかもしれないけど、現場感のある課題に対して法人全体で考えて行かなくてはならないことですよね。

※記載内容は、2022年7月時点のものです。